車内でタバコを吸う際に使われるシガーソケット。もともとはシガーライターに火を点火するために製造されましたが、禁煙者の減少した現在では、AV機器の充電などさまざまな使われ方をしています。紹介するシガーソケットの使い方をぜひ、参考にしてみてください。
シガーソケット/アクセサリーソケットとは何か
現在、主流となるシガーソケットとは、車内やバイクでスマートフォンやタブレット、音楽プレイヤーなどの電気製品に電気を供給する端末として広く利用されています。また、シガーライターの使用を前提としないシガーソケットは「アクセサリーソケット」とも呼ばれます。
シガーソケットは、運転席と助手席の中間にあるセンサーパネルやセンサーコンソール内に設置されるほか、荷物を収納するラゲージスペースなどにつけることが可能です。最新のシガーソケットには、USBを接続できるものや、接続スペースを増やせるものなどさまざまな商品が登場しています。
シガーソケット/アクセサリーソケットの構造
シガーソケットは円筒形をしており、一番奥の部分にプラスの電極、周囲のリングのような部分がマイナスの電極によって成り立っています。シガーソケット(アクセサリーソケット)の差し込み部分をみると、先端部分に金属部品があり、側面部分には可動式の金属部品が取り付けられています。線端部分と側面部分はどちらも通電する部分となり、シガーソケット本体のプラス端子はヒューズに、マイナス端子は車体の金属部分に取り付けるようになります。
発熱装置として開発されたシガーソケットは、耐熱加工が施されていますが、シガーライターとしての機能を付随していないアクセサリーソケットは、シガーライターほど耐熱機能を持ち合わせていない場合がほとんどです。シガーソケットは、電源の切り替え機能がついたものがありますが、車種によっては常時電源が供給されてしまうものがあります。エンジンが停止している時に、シガーソケットに電源が供給され続けるとバッテリーが上がる原因になりますので、必ず取り外すようにしましょう。
おすすめの活用術4選
電源を供給してくれるシガーソケットにはさまざまな使い方ができます。ここではおすすめの活用術を4選紹介します。
1. インバーダーを取り入れれば、家電製品が思うままに使える
インバーダーは自動車から流れる直流電流を一般家庭で使われる交流電流に変換する装置となります。シガーソケットにインバーダーのフラグを接続することで、家庭内で使用する電化製品を車内で使うことが可能となります。
価格帯は200円から26万円と幅広いラインナップがありますが、おおよそ3,000円ほどのものを選べば問題はないです。
2. USB充電口(チャージャー)のあるシガーソケットならAV機器をいつでも満タンにできる
シガーソケットのUSB充電口は、充電ケーブルがつなげられるのでスマートフォンやタブレットの充電をいつでも満タンにしておくことができます。充電を気にせず、地図アプリや音楽アプリの使用が可能になるのでドライブ時間がさらに楽しくなること間違いなしです。近年では、USBポートだけでなく、Apple製品などのCポートを搭載したモデルも続々と登場しています。USBポートのついたシガーソケットチャージャーの価格相場は700円~2,000円です。最近では、百円ショップでも取り扱いがあるため、手軽に手に入れることができます。
また、スマホやタブレットの充電を早く行うためには、USBポートのアンペアを確認するようにしましょう。1.2Aよりも2.4Aの方が早く充電ができます。USBポートのアンペアが1.2Aのみの場合は充電するAV機器の電源をOFFにして充電を行うと比較的早く充電が可能となります。シガーソケットチャージャーのなかには、接続したAV機器に最適な充電を自動で行うものも販売されています。アンペアを確認することなく使用できるためスムーズに充電が行えます。購入する際には、充電速度にも考慮して商品を選ぶようにしましょう。
3. 増設用ソケットで、使える端子を増やす
シガーソケットを取り付ける場所は通常、1台につき1箇所のみとなります。数あるシガーソケットから1種類を選ぶのは大変ですよね。そこで、便利なのが増設用ソケットです。増設用のソケットを活用することで、1つのソケットから、2つ、3つと取り入れたいソケットを増やすことができます。1度に複数のシガーソケットを使用できれば使いたい端末の幅も広がりますね。最近では、USBポートを搭載した分配器も登場しています。こちらを使用すれば、最大7台の電子機器をつなげることが可能です。ドライブレコーダーやスマートフォンをはじめ、空気清浄機やライトなどの電化製品を同時に使用できるため車中泊でキャンプをする方などにおすすめです。
4. ドライブレコーダーも簡単に備え付けられる
サードパーティー製のドライブレコーダーには、シガーソケットから直接使用できるものがあります。シガーソケットに接続するだけで使用できるため、後付けでも簡単に装着できます。
ドライブレコーダーの価格は3,000円~5万円ほどです。モニターが装着されたものや、映像の質が高いフルハイビジョンタイプなどさまざまな商品があります。
シガーソケットを電源として使用する場合には、電圧に注意が必要
シガーソケットを電子機器の電源として用いる場合には、所有している車の対応電圧に注意する必要があります。基本的な国産乗用車の対応電圧は12Vです。使用する電子機器が12Vに対応していない場合には、製品を使用することはできません。例えば、トラック用の24Vの製品は、国産乗用車では非対応製品となりますので、購入する際にはチェックしてみるようにすることがおすすめです。
車を購入する際にはシガーソケットの位置にも着目することがおすすめ
これから、車を購入することを考えている方や、乗り換えを検討している方はぜひ、外観や性能だけでなく、シガーソケットの位置にも注目してみましょう。車種のなかには、電力を供給できないシガーソケットもあります。特に中古車には、電力が供給できない車が販売されています。その場合には、増設が可能か販売店に確認を行い、利便性の高い位置に取り付けてもらえるよう頼むことで、充電口としてシガーソケットを使用することができます。
多彩な機能を備えるシガーソケット
現在、取り入られるシガーソケットは従来の点火機能という役割はほとんど使われなくなりました。喫煙者の減少は大きく起因していますが、それ以上にデジタル機器の普及が大きく影響しています。デジタル製品には電力が必要不可欠なため、電力を供給できるシガーソケットは再注目を集め、現代人に重宝されるようになっています。特に、スマートフォンが1台あれば、現在地の把握も音楽鑑賞も全て完結してしまうという画期的なアイテムの登場により、シガーソケットを車内に取り入れる人が増えたのは言うまでもないでしょう。シガーソケットがあれば、車を利用してのアウトドアやキャンプ、災害時などの緊急時にも電力を供給することが可能となります。生活必需品ともいわれる、電化製品の電力を維持するためにも、シガーソケットやカーインバーダーを車内に携帯しておくと非常に心強くなります。ただし、所有する車に対応した電化製品を使用しなければ故障の原因となりますので、気をつけるようにしましょう。